心底願うということ

京セラ名誉会長の稲盛和夫氏がご自身の著書(『高収益企業のつくり方』日経ビジネス人文庫)で、昭和40年頃、松下幸之助氏の「ダム式経営」についての講演を聞いたときのエピソードを紹介されていました。

講演の後の質疑応答の中で、ある方が、「ダム式経営の素晴らしいことはわかるが、いま余裕のない零細企業はどうすればいいのか、その方法を教えてほしい」と質問され、松下氏が「そんないい方法、私も知りません。でも、まず余裕がなければいかんと思わなければいけません」といった意味の答えをされたということなのです。聴衆の多くは、「なんだそんなことか。答えになっていないなあ」というような笑いにつつまれたというのですが、稲盛氏は、「ダム式経営をするには、ダム式経営をしたいと心底願うことが何より大事なのだ!」と気づかされたというのです。すごい話ですね。

私自身、個人的に「あれをしたい」「これもやってみたい」などと目標や夢を掲げたりしますが、その目標や夢を実現したいと、どれだけ心底思っているだろうか。逆に言えば、そうしたいと心底思える目標や夢をどれだけ真剣な思いをもって探しているだろうか、と反省させられました。

tanchi

更新日時: 2008年02月28日 14:17